2018/10/28 作成
2021/06/04 更新
普通,数学の問題集や参考書には
解答解説がついているものです。
非常に詳しく書いているもの
ヒントのような略解が数行ある程度のもの
解説だけでなくその背景の知識まで書いているもの
やたらと別解が多いもの
カラフルなもの
1色刷りのもの
そのような中で,例えば
どれだけ詳しい解説があったとしても
読んでいる途中で
詰まってしまうことはありますよね。
今日はその詰まってしまう場面と
それに対処する方法を
紹介したいと思います。
①計算式の途中で詰まる場合
計算式の長さは,
参考書によって大きく異なります。
数学が苦手な人でも分かるように
なるべく計算式を飛ばさないように
しているものもあれば,
ビックリするぐらい
途中の計算を端折るものもあります。
ただ,どんなに丁寧に
計算過程を見せてくれている参考書でも
読んでいるすべての人が
理解できるわけではありません。
多かれ少なかれ
「ん?今どうなった?」
となる場面は必ずあります。
そのようなとき,すべきことは
自分でも手を動かして計算してみる
です。
解説を読んでいて詰まる根本的な原因の一つは
自分の頭を使わずに解説を読んでいること
にあります。
自分で計算する分には
まったく問題のない場面でも,
それが解説の中に登場し,
かつ自分の頭を使わない状態で読むと
なぜか分からなくなるんです。
したがって,
解説の中の計算式を追っていくときは
自分でも手を動かすようにしましょう。
②解説の序盤でいきなり詰まる場合
これは証明問題などで頻繁に起こります。
「なぜ,いきなりa>0としているのだろう」
「なぜ,∠A<90° としていいのだろう」
突如として現れる,謎の記述。謎の設定。
これで数学が嫌いになる人は多いかもしれません。
このような場面に出くわしたとき
まず,すべきことは
さっさと飛ばして次を読む
です。
数学の問題は,
難しくなればなるほど
解答の仕方が複雑になります。
それと同時に,
考える順番と答案に書く順番が
一致しなくなります。
例えば,解答では
A→B→C→D
の順に書かれているけど
実際に人間がその問題を解こうと思ったら
D→C→A→B
の順に考えるほうがスムーズだったりします。
それは,
問題の肝の部分がDやCにあるからです。
それに対しAやBは
肝に辿り着くための下準備
といった位置づけ。
ということは,
AやBはその問題の中では
メインではないということ。
そりゃメインじゃないところから読むんだから
詰まるのは当然ですよね。
したがって,
解答の中で重要と思われる部分まで
まずは読み進めてみましょう。
最近の参考書は非常に親切ですから
その問題の肝は
解説より前に「方針」「指針」などとして
書かれています。
「肝がどこなのか分からん!」
という人は,
解答の前の「方針」「指針」などを
よく読んでから解答全体をざっと見通しましょう。
➂謎の計算式や等式・不等式が突然現れて詰まる場合
これは非常に悲しいことですが,
教科書レベルの公式や定理が
頭に入っていない証拠です。
例えば,
余弦定理を散々使い込んできた人なら
「余弦定理より」という記述がなくても
式の見た目で
「あ,余弦定理使ってるな」
と分かりますが,
使い慣れてない人は
「なんや,この計算は!?」
と慌てふためきます。
つまり,全然公式が頭に入っていない
または,基礎的な問題を瞬殺する力がない
ということです。
したがって,場合によっては
その問題自体
まだあなたには早いかもしれません。
あぁ悲しい。
ということで,
いくつか紹介してきましたが
みなさんは思い当たる節があるでしょうか。
少しでも役に立てば幸いです。