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高松西高校の進学実績・校風を徹底解説〜2年連続の定員割れで、桜井高校との差はどう広がったのか〜

執筆者の写真: 大沼宏和
大沼宏和
9月11日
読了時間: 8分

更新日:2 日前

高松西高校の校舎

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに、将来展望型学習塾HOPが作成しています。最終更新日:2026年9月


1977年開校の香川県立高松西高校(通称:西高)について、直近3年間の国公立大学合格実績から、校風、学校独自の制度、そして近年の入試状況の変化まで詳しく解説します。高松西高校の国公立大学合格者数は令和7年度の123名をピークに令和8年度は93名まで落ち込んでおり、旧帝大合格者も直近3年間はゼロです。長年「ほぼ横並び」と言われてきた桜井高校とは、直近2年連続の定員割れをきっかけに入試難易度の差が開きつつあり、かつてのライバル関係に変化が生じています。



直近3年間の進学実績


国公立大学合格者数


高松西高校の直近3年間の国公立大学合格者数は以下の通りです。


卒業年度

国公立大学合格者数

2026年3月卒

93名

2025年3月卒

123名

2024年3月卒

105名


※出典:高松西高校公式サイト「進学状況」より


2025年3月卒で123名まで伸びたものの、2026年3月卒は93名と大きく落ち込みました。桜井高校が2024年3月卒以降138名→156名→156名と右肩上がりを続けているのとは対照的に、西高は年による振れ幅が大きく、直近では下降局面に入っています。

主要大学別の合格者数



大学

2026年3月卒

2025年3月卒

2024年3月卒

香川大学

29名

39名

31名

岡山大学

4名

15名

7名

愛媛大学

11名

10名

9名

高知大学

3名

9名

5名

広島大学

1名

3名

2名


※出典:高松西高校公式サイト「進学状況」より


香川大学が合格者数の3割前後を占めるという点は桜井高校と共通しており、岡山大学・愛媛大学・高知大学など中四国圏の国公立大学に幅広く合格者を出す「地元密着型」の実績です。一方で、旧帝大(北海道・東北・東京・名古屋・京都・大阪・九州の7大学)への合格者は、この3年間で公式データ上ゼロとなっています。年2名程度とはいえ毎年旧帝大合格者を出し続けている桜井と比べると、西高はより徹底して地元・中四国国公立大志向という結果です。



高松西高校の校風・学校の雰囲気


西高の校訓は「自立・連帯・創造」。校章は西高の「W(WEST)」を3つ重ねたデザインで、「生徒・教師・保護者三者の堅い結束」と、"Wisdom through Work and Will"(強い意志とたゆまぬ勉学を通して英知を磨く)という校風樹立の誓いが込められています(1976年11月制定)。

学校独自の取り組みとして力を入れているのが、2年生を対象とした探究学習「MDP(マイドリームプロジェクト)」です。ものづくり・工学、自然科学・防災・減災、医療・介護・健康、地産地消・食文化、地域活性化、社会科学、子育て・教育、国際理解という8つのコースから生徒が興味関心に応じて課題を設定し、教員や地域の外部講師の助言を受けながら探究活動を行い、課題探究発表会で成果を発表します。1年生に体験談を共有する「1・2年生合同MDP」も実施されており、探究のノウハウを学年を越えて引き継ぐ仕組みが整っています。

また、最近特に話題になっているのが制服のリニューアルです。2021年度から生徒主体の「制服リニューアル委員会」が発足し、生徒たちの声を反映しながら検討が進められました。男子の「詰襟」と女子の「ジャケット」を「ジャケット」に統一し、スラックスとスカート、ネクタイとリボンを個人の意思で自由に選べる、いわゆる「ジェンダーレス制服」を2023年春の新入生から導入。ネクタイ・リボンには西高カラーである青と校旗のえんじ色を使い、校名の頭文字「W」もデザインに取り入れられています。生徒自身がデザイン検討に携わった制服として地元メディアでも取り上げられ、2025年度には全校で新デザインへの切り替えが完了しました。

授業は一般的な50分より5分長い「55分授業」を採用し、朝読書の時間も設けられています。体育祭では3年生による「仮装と盆踊り」が伝統として受け継がれており、9月には文化祭「西高祭」が開催されます。



高松西高校独自の特徴


高松西高校は、昭和40年代後半の人口増加で高松市内の高校がマンモス校化したことを受け、高松市鬼無町の丘陵地に新設された学校です。1976年11月1日に設置認可(この日が創立記念日)、1977年4月7日に第1期生が入学しました。

高松高校・高松第一高校には浪人生向けの「補習科」が設置されていますが、実は西高にも補習科が設置されています(桜井高校にはありません)。補習科が今も残っているのは全国的にも珍しく、島根・岡山・香川・宮崎の4県のみと言われており、西高の補習科もその一つです。

国際交流にも力を入れており、希望者対象の「OP(オプションプログラム)」では、日本国内の大学に留学中の外国人留学生と5日間英語漬けで交流する「グローバル・スタディーズ・プログラム」(キャッチフレーズは「人生を変える5日間の国内留学」)をはじめ、アメリカ・ミネアポリスの高校とオンラインで交流する「グローバル・クラスメート・プログラム」、インドネシアの高校との国際交流、バリ島での現地研修など、多彩なプログラムが用意されています。また、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」にも指定されており、大型サイネージモニターや高性能PCなど、ICTを活用した探究的な学びを支える設備投資も進んでいます。

部活動では、アーチェリー部がインターハイに連年出場する強豪として知られているほか、水泳部も活発に活動しています。応援部は2011年に県高野連から応援最優秀賞を受賞しました。野球部は1986年に選抜高校野球大会(センバツ)出場を果たした実績もあります。著名な卒業生には、プロ野球選手の佐々木貴賀さん、日本語学者の飯間浩明さん、脚本家の太田愛さん、作家・皇室ライターのつげのり子さん、ミュージシャンのダイスケはん(マキシマム ザ ホルモン)さんなどがいます。



定期テスト・入試の難易度


西高の定期テストは、基本的に教科書や傍用問題集の中から出題され、基礎的な問題から難しい問題までバランス良く配置されています。ただし、科目や回によっては思考力や判断力を試す問題が出題されることもあり、その場合は各分野に関する深い知識・理解力が求められます。

西高は長年、桜井とほぼ同じ入試難易度の「ライバル校」として位置づけられてきました。しかし、直近2年連続の定員割れを受け、HOP独自の入試データ(学力試験250点満点・内申点220点満点、合計470点満点における「安全圏」の目安)は次のように変化しています。


高校

学科

学力試験

内申点

合計点

高松(高高)

普通

210

200

410

高松第一(一高)

普通

200

200

400

高松桜井(桜井)

普通

185

165

350

高松西

普通

160

150

310


※出典:HOP独自資料「香川県内公立高校入試のしくみ」(2025年度版)を一部改訂し、抜粋したもの。この数値はあくまでHOP独自の指標であり、絶対的なものではありません。


かつては桜井・西ともに合計330点程度で並んでいましたが、西高校の2年連続の定員割れを受けて目安を合計310点まで下げた一方、桜井高校は逆に350点まで引き上げています。両校の差は合計点で40点まで開いており、「ほぼ横並び」だった数年前とは状況が大きく変わっています。


ちなみにですが、桜井・西の倍率が低くなるのは致し方ない部分もあって、それは「香川高専」と学力層が重複している、ということです。

香川高専のほうが入試日や合格発表日が早く、かつ公立高校入試の結果を見て決められないことから、「高専も西(あるいは桜井)も考えている」受験生が高専に受かると、実質高専に入学するわけですね。

地理的にも、高専は桜井より西にやや近いため、定員割れを起こした理由の一因と言えるかもしれません。


また、西高の先生も「定員割れ」を指をくわえて見ているわけではなく、「どうにか定期テストできちんと得点させてあげよう」という意思が見られる場面もあります。

例えば、定期テストの少し前に西高の先生が「対策プリント」を生徒に配り、そのプリントをしっかり勉強していれば点数が取れるようにしている、という話も聞いたことがあります。

その意味では、西高も大変手厚い指導をしていると言えるでしょう。



よくある質問(FAQ)


Q. 高松西高校の国公立大学合格者数は増えていますか? A. 2025年3月卒は123名まで伸びましたが、2026年3月卒は93名まで減少しました。桜井高校のような右肩上がりの傾向は見られません。


Q. 高松西高校は旧帝大に強いですか? A. 直近3年間、旧帝大合格者は公式データ上ゼロです。香川大学・岡山大学・愛媛大学など中四国の国公立大学が実績の中心です。


Q. 高松西高校と桜井高校はどちらが難しいですか? A. 数年前まではほぼ同じ難易度でしたが、西高校の2年連続の定員割れを受け、HOP独自データでは現在、桜井高校(合計350点)の方が西高校(合計310点)よりやや難しい位置づけになっています。


Q. 高松西高校には浪人生向けの制度がありますか? A. あります。高松高校・高松第一高校と同じく「補習科」が設置されています(桜井高校にはありません)。



まとめ


高松西高校は、1977年開校という比較的新しい歴史の中で「自立・連帯・創造」の校訓のもと、探究学習「MDP」など独自の教育活動に力を入れてきた学校です。一方で国公立大学合格者数は令和7年度の123名をピークに令和8年度は93名まで減少し、旧帝大合格者も直近3年間はゼロという状況にあります。長らく桜井高校とほぼ同じ難易度の「ライバル校」とされてきましたが、直近2年連続の定員割れを受けて両校の差は合計点で40点まで開いており、香川県内公立高校の勢力図に静かな変化が起きています。

香川県内トップ校である高松高校の進学実績・校風、そして伸び盛りの桜井高校の進学実績・校風についても、あわせてご覧ください。

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