高松商業高校の校風・入試難易度を徹底解説〜優勝は昔でも、今も甲子園の常連の高商野球部〜


※本記事は2026年9月時点の情報をもとに、将来展望型学習塾HOPが作成しています。最終更新日:2026年9月
1900年(明治33年)創立、香川県立高松商業高校(通称:高商)について、校風、学科ごとの特色、そして入試の難易度まで詳しく解説します。野球部は選抜・選手権あわせて全国優勝4回を誇る名門でもあり、「就職も進学もできる高商」を自称するだけの幅の広さが最大の特徴です。
高松商業高校の校風・学校の雰囲気
校訓とキャッチフレーズ
高商の校訓は「至誠・剛健・協同・勤労・敬愛」。ビジネスに関わる人材として社会に出ていくことを見据え、あいさつやビジネスマナー、規範意識を日常から徹底して身につけさせる校風があります。
学校自身が掲げるキャッチフレーズが「就職も進学もできる高商」「部活の高商」。この2つのフレーズに、高松商業高校の性格がそのまま表れています。普通科高校のように「進学一本」ではなく、生徒それぞれの進路希望に応じて就職・短大・専門学校・私立大学・国公立大学のどこにでも進める設計になっているのが特徴です。
商業科の3つの学習パターン
商業科には2・3年生で3つの学習パターンが用意されています。
専門パターン(Aコース):商業の幅広い専門分野に重点を置き、就職・短大・専門学校進学を目指す
進学パターン(Bコース):普通教科と商業の会計分野に重点を置き、私立大学進学を目指す
進学コース(B'コース):普通教科と商業の会計分野に重点を置き、国公立大学進学を目指す
同じ商業科の中でも、1年生は共通履修としてビジネスの基礎を学んだうえで、2年生から自分の進路に合わせてパターンを選び直せる仕組みです。「商業高校=就職」というイメージを持たれがちですが、実際にはB'コースを選んだ生徒が国公立大学合格者数を年々押し上げているというのが実態です(進学実績の詳細は別記事で解説しています)。
資格取得への取り組み
資格取得にも力を入れており、簿記・珠算電卓・情報処理・商業経済・ビジネス文書・英語・硬筆・秘書技能・GTEC・日商簿記など、取得を目指す検定は多岐にわたります。
年間を通じて全商(公益財団法人全国商業高等学校協会)や日商(日本商工会議所)の検定試験が数か月おきに設定されており、在学中に複数の資格を積み上げていくカリキュラムです。
高松商業高校独自の特徴
沿革と学科構成
高松商業高校は1900年(明治33年)、高松市立商業学校として設立された、県内でも屈指の歴史を持つ学校です。1948年の学制改革で「香川県立高松商業高等学校」に改称し、1949年に現在地の松島町へ移転しました。徳島商業・松山商業・高知商業とともに「四国四商」の一角として知られています。
学科は全日制の「商業科」「情報数理科」「英語実務科」の3つに加え、定時制の「商業科」があります。
商業科:マーケティング・ビジネス経済・会計・ビジネス情報の4分野を学ぶ、高商の中核となる学科
情報数理科:2010年設置。2年次から「情報重点コース」「理系重点コース」に分かれ、自分たちで研究テーマを立ててチームで探究に取り組む。研修旅行ではJAXAや科学博物館を訪問し、過去3年間の主な進路には広島大・岡山大・香川大などが並ぶ
英語実務科:グローバル人材の育成に重点を置き、実践的な英語力とコミュニケーション能力を養う
幅広い就職先
就職先の幅広さも高松商業高校ならではです。公務員(香川県職員、高松市職員、国税専門官、自衛官候補生など)、金融機関(香川銀行、高松信用金庫など)、製造業(トヨタ自動車、YKK AP、三菱マテリアルなど)、小売・サービス業まで、地元香川を中心に多様な業種への就職実績があります。
全国優勝4回の野球部、そして今も強い
そして、高松商業高校を語るうえで欠かせないのが野球部です。1909年創部で、選抜高校野球(春)で2回(1924年・1960年)、全国高等学校野球選手権大会(夏)で2回(1925年・1927年)、あわせて全国優勝4回を誇りますが、これらはいずれも今から60年以上、古いものは100年以上前の記録です。
とはいえ「昔の名門」で終わらないのが高松商業野球部の凄みで、直近10年間(2016〜2025年)だけでも甲子園に7回出場しています。
年 | 大会 | 成績 |
2016年 | 春(選抜) | 準優勝(決勝で延長11回の末に敗退) |
2019年 | 春(選抜) | 2回戦敗退 |
2019年 | 夏(選手権) | 1回戦敗退 |
2021年 | 夏(選手権) | 3回戦敗退 |
2022年 | 夏(選手権) | ベスト8 |
2023年 | 春(選抜) | 2回戦敗退 |
2025年 | 春(選抜) | 1回戦敗退 |
2016年春の選抜では決勝まで勝ち進んで準優勝、2022年夏の選手権でもベスト8まで勝ち上がるなど、優勝から何十年経っても甲子園の常連であり続けているのが高松商業野球部の実力です。甲子園には通算で春28回・夏22回出場し、62勝47敗という記録を残しています。2015年には明治神宮大会でも優勝しました。
巨人軍監督を務めた水原茂さん、東京六大学野球で活躍した宮武三郎さんなど、著名なOBを数多く輩出しています。野球部以外にも、女子ハンドボール部がインターハイ優勝3回・国民体育大会優勝2回、サッカー部・バスケットボール部もインターハイ出場29回を誇るなど、「部活の高商」の名にふさわしい実績を残しています。
入試の難易度
HOP独自データで見る安全圏
高松商業高校は、商業科・情報数理科・英語実務科の3学科で入試の難易度が大きく異なります。HOP独自の入試データ(学力試験250点満点・内申点220点満点、合計470点満点における「安全圏」の目安)は次のようになっています。
学科 | 学力試験 | 内申点 | 合計点 |
商業科 | 160 | 150 | 310 |
情報数理科 | 185 | 170 | 355 |
英語実務科 | 190 | 180 | 370 |
※出典:HOP独自資料「香川県内公立高校入試のしくみ」より抜粋。この数値はあくまでHOP独自の指標であり、絶対的なものではありません。
3学科の中で最も難易度が高いのは英語実務科(合計370点)で、これは普通科の三木高校文理科と同水準です。次いで情報数理科(355点)、商業科(310点、三木高校総合学科と同水準)と続きます。「商業高校だから入りやすい」というイメージを持たれがちですが、実際には英語実務科・情報数理科は普通科の中堅〜上位校と肩を並べる、あるいはそれ以上の難易度になっています。
学科ごとの倍率の違い
学科ごとの倍率の違いも顕著です。2024年度の香川県公立高校志願状況(自己推薦・一般選抜)を見ると、次のような結果になっています。
学科 | 全体募集人員 | 自己推薦志願者 | 自己推薦倍率 | 一般定員 | 一般志願者 | 一般倍率 |
商業科 | 222名 | 207名 | 2.33倍 | 133名 | 189名 | 1.42倍 |
情報数理科 | 33名 | 36名 | 2.12倍 | 16名 | 25名 | 1.56倍 |
英語実務科 | 40名 | 44名 | 2.75倍 | 24名 | 23名 | 0.96倍 |
※出典:2024年度香川県公立高校志願状況(一般選抜・自己推薦選抜の集計データ)より
情報数理科・英語実務科は1学級(33〜40名)のみの募集のため、もともと定員が少なく倍率が上がりやすい学科です。特に英語実務科は自己推薦の倍率が2.75倍と、県内公立高校の中でもかなり高い水準にあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 高松商業高校は野球が強いですか?
A. 選抜(春)2回・選手権(夏)2回、合わせて全国優勝4回を誇る全国屈指の名門です。優勝はいずれも60年以上前の記録ですが、直近10年間(2016〜2025年)だけでも甲子園に7回出場しており、甲子園通算62勝という記録も残しています。
Q. 高松商業高校は入りやすいですか?
A. 学科によって大きく異なります。HOP独自データでは、最も難易度が高い英語実務科(合計370点)は普通科の三木高校文理科と同水準、情報数理科(355点)・商業科(310点)も含め、いずれも「商業高校だから入りやすい」とは言えない水準です。2024年度入試では、情報数理科・英語実務科は1学級のみの募集で自己推薦倍率が2倍を超えました。
Q. 高松商業高校の校訓は何ですか?
A. 「至誠・剛健・協同・勤労・敬愛」です。ビジネスに関わる人材として社会に出ていくことを見据え、あいさつやビジネスマナー、規範意識を日常から徹底して身につけさせる校風につながっています。
まとめ
高松商業高校は、1900年創立という長い歴史の中で「至誠・剛健・協同・勤労・敬愛」の校訓のもと、簿記・情報処理をはじめとする資格取得と、就職・進学の両方に対応できるコース制を強みにしてきた学校です。
野球部の全国優勝4回をはじめ、部活動でも全国レベルの実績を持つ「就職も進学もできる高商」「部活の高商」という2つの顔こそが、高松商業高校の最大の特徴です。優勝は昔の記録でも、直近10年間で甲子園7回出場という実績が示す通り、今なお現役の強豪であり続けています。
高松商業高校の進学実績(学科別・大学別データ、7年間のトレンド)については、別記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。




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